【読書】ビジネスモデルジェネレーションを読んでビジネスの仕組みについて考えてみる
以前から積読してた、ビジネスモデルジェネレーション。読んでみたら、意外に面白くてハマってしまいました。感想というよりか、自分への忘備録メモです。このフレームワークを元にビジネスを考えることができれば、それなりの形は整うのではないでしょうか。ビジネスを考えるのが楽しくなります!
9つの構築ブロック
- 顧客セグメント(Customer Segments)
- 価値提案(Value Propositions)
- チャネル(Channels)
- 顧客との関係(Customer Relationship)
- 収益の流れ(Revenue Streams)
- リソース(Key Resources)
- 主要活動(Key Activities)
- パートナー(Key Partners)
- コスト構造(Cost Structure)
顧客セグメント
顧客はビジネスモデルの根幹をなす。顧客を満足させるためには、共通のニーズ、行動、態度によって、顧客をグループ化し、わかりやすくセグメント化することが重要。ビジネスモデルをデザインするには、まず顧客のセグメントを決め、そのニーズを深く理解することが不可欠。
- 誰のために価値を創造するのか?
- 最も重要な顧客は誰なのか?
顧客セグメントの例
- マス市場:似たようなニーズで大きくグループ分けしたうえで、価値提案や流通チャネルを決める
- ニッチ市場:限られた顧客セグメントを相手にする
- 細分化:ニーズや抱えている課題の微妙な違いに応じて、セグメントを分ける
- 多角化:ニーズの大きく異なる、2つの顧客セグメントに関わるケース
- マルチサイトプラットフォーム:複数の独立した顧客セグメントをもつケース
価値提案
価値提案とは、顧客の抱えている問題を解決し、ニーズを満たすもので、顧客がなぜその会社を選ぶのかという理由になる。価値提案は、特定の顧客セグメントが必要とする製品とサービスの組み合わせであり、企業が顧客に提供できるベネフィットの総体といえる。
- 顧客にどんな価値を提供するのか?
- どういった問題の解決を手助けするのか?
- 顧客のどういったニーズを満たすのか?
- 顧客セグメントに対してどんな製品とサービスを提供するのか?
価値提案は、顧客セグメントのニーズに対する要素を組み合わせて価値を創造する。 価値は定量的なもの(価格やサービスのスピードなど)と、定性的なもの(デザインや顧客の体験)がある。
- 新奇性:誰も気が付かなかった、新しいニーズ
- パフォーマンス:製品やサービスのパフォーマンスを上げて、価値を生み出す
- カスタマイゼーション:顧客セグメントが抱える特定のニーズに合わせて、製品やサービスをカスタマイズし価値を生み出す
- 仕事を終わらせる:顧客の抱える仕事を手伝うことで、簡単に価値を生み出せる
- デザイン:デザインは問題を解決するための手段。製品を差別化できるが、計測が難しい
- ブランド:顧客は、特定のブランドを使い、人に見せることによって価値を見出す
- 価格:低価格戦略は、価格に敏感な顧客セグメントのニーズを満たす一般的な手法
- コスト削減:顧客のコスト削減に寄与することで価値を生み出す
- リスクの低減:商品やサービスの購入時に顧客が被るリスクを減らすことによる価値
- アクセスしやすさ:これまで製品やサービスを購入できなかった顧客にも利用できるようにすることで、価値を生み出す
- 快適さ、使いやすさ:製品をより快適に、使いやすくすることは大きな価値を生み出す
チャネル
コミュニケーション、流通、そして、販売チャネルは、企業の顧客へのインターフェースとなる。
- どのチャネルを通じて、顧客セグメントにリーチしたいか
- 今はどのようにリーチしているのか
- チャネルをどのように統合できるのか
- どのチャネルがうまくいっており、どのチャネルがもっとも費用対効果が高いか
- チャネルを顧客の日常と、どのように統合すればよいのか
チャネルフェーズ
- 認知:企業の製品とサービスの認知をどのように挙げればよいか
- 評価:どのようにして、企業の提供する価値を評価してもらうか
- 購入:どのようにして、顧客が特定の製品やサービスを購入できるようにするのか
- 提供:どのようにして、顧客に価値を届けるか
- アフターサービス:どのようにして、販売後のカスタマーサビスを提供するか
顧客との関係
企業は、それぞれの顧客セグメントに対して、どんな関係を構築したいのかをはっきりさせる必要がある。関係とは、パーソナルなものから自動化されたものまで様々である。
- 顧客セグメントがどんな関係を構築、維持してほしいと期待しているのか
- どんな関係をすでに構築したのか
- どれくらいのコストがかかるのか
- ビジネスモデルの他の要素とどう結合されるのか
主なカテゴリー
- パーソナルアシスタンス:人のやりとりをベースにした関係
- 専任のパーソナルアシスタンス:専任の顧客担当者が対応する、もっとも深く親密な関係(コンシェルジュ的な)
- セルフサービス:顧客と直接やりとりはしない
- 自動サービス:より洗練されたセルフサービスと、自動化プロセスを組み合わせたもの
- コミュニティ:顧客や潜在顧客へと更に深く関わり、顧客同士のつながりを促進する
- 共創:顧客と一緒に価値を共創する
収益の流れ
顧客がビジネスモデルの心臓部なら、収益の流れはその動脈。顧客がどんな価値にお金を払うのか、企業は自分自身に問わなければならない。顧客セグメントによって価格メカニズムは異なり、固定価格、安売り、オークション、市場価値、ボリュームディスカウント、利益管理などがある。
- 顧客はどんな価値にお金を払おうとするのか
- 現在は何にお金を払っているのか
- どのようにお金を払っているのか
- どのように支払いたいと思っているのか
- 全体の収益に対して、それぞれの収益の流れがどれくらい貢献しているのか
収益の流れを生み出す方法
- 資産価値のある商品の販売:商品の所有権の売却
- 使用料:サービスの利用に対する収益の流れ
- 購読料:継続的なサービスの提供による購読料モデル
- レンタル、リース:資産を一時的に専有せうる権利に対する収益の流れ
- ライセンス:ライセンス料と引き換えに、知的財産を利用させることによる収益の流れ
- 仲介手数料:関係者の利益になるよう仲介することで生み出される収益の流れ
- 広告:特定の製品やサービス、ブランドを宣伝する広告料によるもの
価格メカニズム
固定メニュー価格
統計的な変数に基づき、あらかじめ決められた価格
- リスト価格:個別の製品、サービス、価値提案に対する固定価格
- 製品特性に基づく価格:価値提案の量や質によって決められる価格
- 顧客セグメントに基づく価格:顧客セグメントの種類や特徴によって決められる価格
- 量に基づく価格:購入する量によって計算される価格
変動価格
市場の状況に基いて変化する価格
- 交渉による価格:複数の関係者の間で交渉されて決まる価格で、交渉力やスキルなどによって変わる
- 利益率管理に基づく価格:在庫状況や購入時期によって決められる価格(ホテルや飛行機の座席など、保存のきかない商品に対して使われる)
- 市場価格:需給のバランスに基づきダイナミックに決められる価格
- オークション:入札の結果によって決まる価格
リソース
リソースがなければ、企業価値を生み出すことも、マーケットにリーチし、顧客との関係を維持することも、そして収益を上げることもできない。
- 価値を提案するのに必要なリソースは何か
- 流通チャネルや顧客との関係、収益の流れに対してはどうか
カテゴリー
- 物理的リソース:工場やビル、車両、機械、システム、流通ネットワークなど
- 知的財産:ブランドの知的財産所有権、特許や著作権、パートナーシップなど
- 人的リソース:どの企業も人的リソースは必要
- ファイナンスリソース:現金や融資限度額、優秀な社員を雇うためのストックオプションなど
主要活動
主要活動とは企業が経営を成功させるために必ずやらなければならない最も重要なアクション。リソース同様、価値提案を作り、マーケットへリーチし、顧客との関係を維持して、収益を上げるのに欠かせない。
- 価値を提案するのに必要な主要活動は何なのか?
- 流通チャネルは?
- 顧客との関係は?
- 収益の流れは?
主な分類
- 製造:相当な量と優れた質をもった製品の設計、制作、配送に関連する活動
- 問題解決:顧客の抱える個々の問題に対する新しい解決方法を見つける活動
- プラットフォーム、ネットワーク:この分野における主要活動は、プラットフォーム管理、サービス供給、プラットフォームプロモーションなど
パートナー
企業はビジネスモデルを最適化し、リスクを減らし、リソースを得るためにアライアンスを組む。
- 主要パートナーは誰か
- 主要なサプライヤーは?
- どのリソースをパートナーから得ているのか?
- どの主要活動をパートナーが行っているのか?
パートナーシップを作るための3つの動機
- 最適化と規模の経済:リソース活動の最適化。コストを下げるために行われる。アウトソーシングなど。
- リスクと不確実性の低減:不確実性の高い競争環境におけるリスクを減らすことができる
- リソースと活動の獲得:特定のリソースやある活動について他の企業に頼ることで、能力を拡張することを選ぶ
コスト構造
価値を生み出し、届け、顧客との関係を維持し、利益を生み出すのに必要なすべてのコスト。リソース、主要活動、パートナーを定義したあとに、比較的簡単に計算することができる。
- ビジネスモデルにおいて特有の最も重要なコストは何だろうか?
- どのリソースが最も効果だろうか
- どの主要活動が最も効果だろうか
コスト主導
コスト主導のビジネスモデルは、どんなことでも、コストをできる限り最小化することに集中する。このアプローチは、最もムダのないコスト構造を作り維持し、低隔角の価値提案を活用し、自動化を推し進め、広範囲にアウトソースを進めることを目指す。
価値主導
特定のビジネスモデルデザインの実現に伴うコストにあまり注意を払わない会社もあり、代わりに価値を生み出すことに集中する。プレミアムな価値提案と高度なパーソナルサービスは、価値主導のビジネスモデルの特徴である。
コスト構造の分類
- 固定コスト:製品やサービスの生産量に関わらず、変わらないコスト
- 変動費:製品やサービスの生産量に比例して変動するコスト
- 規模の経済:生産量を拡大するにつれて得られるコスト上のアドバンテージ。生産量が増えれば増えるほど1個あたりの平均コストが下がる
- 多角化の経済性:経営を多角化することによって得られるコスト上のアドバンテージ。大企業では、同じマーケティグ活動や流通チャネルを、複数の製品で活用できる
ビジネスモデルキャンバス
参考 https://strategyzer.com/platform/resources
これは、まじオススメ。詳しくは書籍を参考にしてみてください。
上記読んだあとは、ワークショップ版が、オススメ!
おわり。